NOUNEN "CRYSTAL" RENA

 

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能年玲奈について書こうと思う。僕が最初に彼女の存在について知ったのは確か大学に入って間もなくの頃であったと記憶している。芸能ニュースを常にキャッチしている東海林のり子のような女友達からある日一通のメールが送られてきた。「ヤババーイ」と一言添えられて送られてきたその写真には淡いセピア調の背景に色鉛筆を咥えた能年玲奈が写っていた。その美しさたるや、当時なぜか指原莉乃を可愛いと思っており美という概念を忘れていた僕にとって百合のように可憐で青く澄んだ彼女の存在は魂の救済、神からの福音だった。その後、この奇跡の存在は民衆の注目を浴び朝ドラのマリアとなっていく。連続テレビ小説あまちゃん」が放送されていた当時、僕は欠かさず朝シャンをしていた。彼女の生きた姿を拝むには常に清潔でないといけないという想いが強く出た結果である。初の大型ドラマ主演に懸命に応えようとイキイキとした演技を見せる彼女はあまりにも眩しかった。マイプレシャス玲奈は皆の太陽になった。僕だけを照らしてくれてるというサイコパスで一途な想いは空に散った。

 

その後の活躍は周知の通りである。そして今現在、彼女にとってテレビという世界は窮屈なものになってしまった。彼女が描こうとしている絵に芸能界というキャンパスはあまりにも狭過ぎるのかもしれない。鳥カゴの中では鳥は全力で羽ばたけない。彼女にとっての青空はいったいどこにあるのだろう。もうどんな形でもいい、また再び彼女が無垢で純粋なあの笑顔を見せてくれる日々が戻るよう僕は祈り続ける。聖書であるファーストフォトブック「ぐりぐりぐるみ」を抱えながら。

 

 

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